今日は大腿骨頭すべり症について説明していきます。
以前、腰椎すべり症について話ましたが、今回は名前がにている大腿骨頭すべり症です。
あまり知らない方が多いのでこれから説明していきますね。
この記事を読むことで大腿骨頭すべり症のことがわかるようになります。
大腿骨頭すべり症とは?
画像参照:ヨミドクター
大腿骨頭すべり症とは思春期に大腿骨頭にある骨端線で骨端が頸部に対して後方にすべってしまう疾患です。
骨端線は骨が成長していく部分で成長につれて強度は強くなっていきますが、思春期の時は外力に弱く、大腿骨頭に無理な力が加わるとすべりが生じてしまいます。
原因不明は不明とされていますが、10~16歳の太った男児に多いです。
成長ホルモンや性ホルモンが影響しているのではないかと言われています。
外傷がきっかけで起こる急性型と徐々に進行する慢性型があります。
慢性型が7~8割の占めているので多く慢性型です。
大腿骨頭すべり症の症状
大腿骨頭すべり症の症状は急性型の場合は外傷がきっかけになるので、強い股関節痛を訴え、歩くことができなくなります。
慢性型は股関節痛は急性型よりも強くないですが、運動時痛があり、安静時は痛みがないということも多く、早期発見が難しくなります。
その他、跛行や膝痛、下肢痛を訴えることもあります。
大腿骨頭すべり症の診断
大腿骨頭すべり症の診断はレントゲンで診断されます。
レントゲンでは2方向から撮影すると特徴的な徴候がみられます。
場合によってはMRIや超音波エコーなどで検査することもあります。
大腿骨頭すべり症の治療
大腿骨頭すべり症の治療は症状に合わせて徒手整復や矯正手術がおこなわれます。
急性型ですべりが強い場合は徒手で整復後、スクリュー(ねじ)を使いピンニングと言った手術がおこなわれます。
診断がつくと基本的に荷重は禁止になります。
大腿骨頭すべり症の治療は基本的に手術になることが多いです。
放置してしまったり、治療が遅れると骨頭壊死が起こってしまったり、将来変形性股関節症になってしまう可能性があります。
早期に発見、治療することが大切です。
最後に・・・・・
今日は大腿骨頭すべり症について説明していきました。
大腿骨頭すべり症は子供の頃に起こる疾患です。
多くが手術の適応になる為、早期発見、早期治療が大切になります。
将来、大腿骨頭壊死症や変形性股関節にならない為にも股関節を痛めている時や歩きがおかしい時は専門機関で診察を受けるようにしてください。
少しでも参考になれば幸いです。